まんがで分かる制御機器
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まんがで分かる制御機器基礎編

トランジスタ出力

ホクヨウマナブの奮闘日誌 Vol.5

電源は入ったマナブ君、でも出力につないだランプが動作しない・・・

このマンガはフィクションです。 実在の人物・団体・出来事とは関係ありません。

トランジスタ出力はスイッチ

制御機器の出力によく使われるトランジスタ出力について説明します。
トランジスタの主な機能としては増幅、スイッチングなどがありますが、ここではスイッチング機能についてのみ説明します。

トランジスタには3つの端子があり、ベース、コレクタ、エミッタと呼ばれており、ベースに電流が流れるとコレクタ、エミッタ間に電流が流れる(コレクタ、エミッタ間がONする)特性があります、これを利用してベースへの電流を制御することで、出力をON、OFFさせるのがトランジスタ出力です。
トランジスタ出力というと難しいものと感じるかも知れませんが、スイッチだと考えると分かりやすいですね。

オープンコレクタ出力

トランジスタ出力はコレクタを出力線としたオープンコレクタ出力が一般的です。
また、トランジスタを使った出力には、NPNとPNPの2種類のタイプがあり、どちらもDC電源の負荷をON、OFFさせるのに使われます。
※AC電源負荷には使用できない。

コレクタ、エミッタ間で流れる電流はトランジスタの種類により向きが決まっており、
NPN型ですとコレクタ→エミッタ
PNP型ですとエミッタ→コレクタ
トランジスタの記号の矢印方向に電流が流れます。
そのため負荷を接続する方法が違うところに注意が必要です。

NPN型の場合の接続方法

NPNオープンコレクタ出力の場合、エミッタが電源の0V側と接続されており
「電源+」―「出力」間で負荷を接続することで動作させることができます。
トランジスタがオンすると出力端子の電圧は0Vになります。

PNP型の場合の接続方法

PNPオープンコレクタ出力の場合、エミッタが電源の+側と接続されており
「0V」―「出力」間で負荷を接続することで動作させることができます。
トランジスタがオンすると出力端子の電圧は+側電源電圧になります。

トランジスタ出力の特徴

トランジスタを使用する出力は機械的な接点の開閉がないため無接点出力と呼ばれます。
リレーを使用する有接点出力と比べると応答時間が早いため高速な制御を行う際は有効です。
また、機械的な動作がないため使用回数による寿命はありません。 電流が流れる方向が決まっているため出力を用いて動作できるのはDC負荷に限られます。

有接点出力(リレー)については別の回で説明します。

北陽電機のセンサ

北陽電機では産業用のセンサを開発しており、機械を制御するために様々な用途で利用されています。様々なセンサや用途があるので、詳しく調べるなら北陽電機のホームページを確認してください。

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