まんがで分かる制御機器
FEATURE DETAIL
まんがで分かる制御機器測域センサ エリア設定タイプ編

AGV同士がすれ違うと停止??

ホクヨウマナブの奮闘日誌 Vol.16

最小検出物体の設定値を変更し、埃に反応することなくAGVを走行させることに成功したアンさん。
しばらく問題なくAGVを走行させることができたため、2台目を導入!!
その矢先、AGV同士がすれ違うと停止してしまう問題が発生!?
このマンガはフィクションです。実在の人物・団体・出来事とは関係ありません。

AGV同士がすれ違うと停止してしまう!?

AGV同士がすれ違うと停止してしまうという問題ですが、相互干渉が原因で起こる場合があります。

相互干渉とは

隣接する検出器がお互いの光の影響を受けて出力が不安定になる状態を相互干渉といいます。
同型式の測域センサを複数ご使用になる場合は、他の測域センサからのパルスレーザを誤検出する恐れがあり、相互干渉を防ぐためには、干渉対策が必要になります。

干渉対策① 設置の変更

a)設置高さの変更:UST 設置位置を上下にずらし、それぞれの検出原点がお互いの検出面から 5°以上離れるように設置する。
b) 設置角度の変更:UST の設置角度を変更し、それぞれの検出原点がお互いの検出面から 5°以上離れるように設置する。

その他、相互干渉する可能性のあるUSTの間に遮光板を設置して、レーザビームが届かないようにする方法もございます。
※遮光板は、固体および不透明な材質のものをご使用ください。

干渉対策② ディレイ機能の設定

オフディレイとは、非検知状態から検知状態へ移行するときの応答時間のことをいいます。
測域センサでは、設定したscan回数に達せば検出するといった設定が可能です。
Area Designer を使用して 1 スキャン(66ms)~128 スキャン(3241ms)の範囲内で設定ができます。
※工場出荷時は 1 スキャン(66ms)です。
※ディレイを長く設定すると UST の安定性は向上しますが、出力信号の応答速度が遅くなるため 移動する物体に対しては検出性能が低下し、長い安全距離が必要となります。
使用者はオフディレイを設定する前に事前検証を十分行なってください。

干渉対策③ モータの回転周期・角度をずらす

レーザをだしてから、1回転するのに掛かる時間を回転周期といいます。
測域センサでは25msec or 35 msecの走査時間をArea Designerから設定することが可能です。
互いに異なる走査時間を設定し、回転をずらすことで相互干渉を防ぐことができます。
また、AGV1台に複数の測域センサを設置する場合は、同期の配線と同期角度の設定をすることで、最大3台までのミラーを同期し、位相を制御することで、近くにあるセンサの光を受光しないようにすることも可能です。
※100%干渉防止を保証するものではありません。
各 UST の設置状態、背景等の状況により 干渉が避けられない場合がありますので、充分に検証を行ってください。

AGV同士がすれ違うと停止してしまった原因として

今回アンさんは、AGVを2台導入するにあたり、干渉対策を行っていなかったため、AGVがすれ違う際に停止してしまいました。
レイコさんから教えてもらった干渉対策をすることで、AGV同士がすれ違っても進行し続けるように!!
マナブ君には次回に期待です!!

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