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TCP/IPとは?ネットワーク通信のしくみをやさしく解説

ネットワーク通信ってどうなってるの?

私たちがスマホでメールを送ったり、工場でセンサーのデータを受け取ったりするとき、機器同士は「通信」しています。でも、ただケーブルでつながっているだけでは情報は届きません。
そのとき活躍するのが「TCP/IP」という通信のルールです。
イメージで言うと、
・イーサネット:通信するための“道”
・IP:機器の“住所”
・TCP/UDP:情報の“配達方法”
この3つがそろって、はじめて機器同士がスムーズに会話できるのです。

IPアドレスってなに?

IPアドレスは、機器が通信するための“住所”のようなもの。 この住所があることで、情報は「どこに送るか」「誰から来<たか」がわかります。
家庭用ルーターや制御機器でも、IPアドレスを設定する場面はよくあります。

制御機器では「プライベートIPアドレス」がよく使われる

工場やオフィスなど、限られた範囲で通信する場合は「プライベートIPアドレス」が使われます。
これはインターネットには直接つながらない、ローカル専用の住所です。
よく使われるプライベートIPの例
・192.168.x.x:家庭用ルーター、PLC、センサーなど
・10.x.x.x:大規模な社内ネットワーク
・172.16.x.x ~ 172.31.x.x:中規模ネットワーク
制御機器では、たとえばPLCが「192.168.1.10」、タッチパネルが「192.168.1.20」といったIPを持ち、特定の機器とだけ通信します。
これは「社内の内線番号」のようなもので、外部からは直接アクセスできませんが、内部ではスムーズにつながります。

TCPとUDPの違い

IPアドレスで「どこに送るか」が決まったら、次は「どうやって送るか」。
ここで登場するのが「TCP」と「UDP」という2つの通信方法です。
特徴 TCP UDP
通信の信頼性 高い(届いたか確認する) 低い(確認しない)
速度 やや遅め 速い
用途例 Web閲覧、メール、ファイル転送 動画配信、センサー通信、ゲーム
TCPは「ちゃんと届いたか」を確認しながら送るので安心ですが、少し時間がかかります。
UDPは確認なしでサッと送るので速いですが、届かなかった場合は気づきません。
制御機器では、センサーのデータをリアルタイムで送るためにUDPが使われることもあります。
一方で、設定情報のやり取りなど、確実性が求められる場面ではTCPが選ばれます。

通信の流れをイメージで理解しよう

たとえば、TCPでAさんがBさんにメッセージを送るとします。
1.AさんはBさんの住所(IPアドレス)を知っている
2.メッセージをTCPで送る
3.Bさんが「受け取ったよ」と返事をする
4.Aさんは「ちゃんと届いた」と確認できる
このように、IPで宛先を指定し、TCPやUDPで通信方法を選ぶことで、通信が成り立っています。

まとめ

TCP/IPは、機器同士が正しく・確実に通信するためのルールです。
IPアドレスで宛先を指定し、TCPやUDPで配達方法を選ぶことで、情報は目的地に届きます。
制御機器の現場でも、IPアドレスの設定やTCP/UDPの選択は重要なポイント。
難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえればネットワークのしくみがぐっと身近になります。

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