LiDARを用いたクレーン周辺の安全対策

工場内で荷物を運搬する際に使用されるクレーンは、大型で重量物を扱うため、わずかな操作ミスが重大な事故につながる可能性があります。
そのため、クレーン同士が接近した際に動作を減速または停止させる警報装置を設置することが一般的です。
しかし、従来の天井走行クレーンでは、片側にセンサ、反対側に反射板を設置する方式が多く、設置の手間や光軸調整の難しさが課題でした。
さらに、段違いクレーンや門型クレーンでは、ワンスポット検知タイプのセンサでは死角が生じやすく、見落としの危険性があります。

この課題を解決するのが、水平面で広範囲を検知できる2D LiDARのエリア設定タイプです。
例えば、検出距離10m・検出角度270°のLiDARでは、検出範囲内に自由にエリアを設定可能です。
エリア内に物体が侵入すると出力信号が変化し、その信号を利用してクレーンの停止・減速や警報装置（パトランプ・ブザー）を作動できます。

★メリット
水平方向に広い検知範囲 → 死角を減らせる
相手側への反射板設置不要 → 光軸調整不要
複数エリア設定可能（北陽電機製LiDARは最大3エリア以上） → 段階的制御が可能

動く側のクレーンにLiDARを設置し、設定したエリアに反対側のクレーンが侵入すると、動作を制御できます。
相手側への設置が不要なため、光軸調整の手間もなく、導入が容易です。

段違いクレーンでは高さが異なるため、従来の光軸センサでは調整が難しい課題がありました。
LiDARなら、高さの違いに関係なくエリア内に入れば検知可能で、設置も簡単です。

門型クレーンでレール上の侵入検知を行う場合、ワンスポットセンサでは死角が生じる恐れがあります。
LiDARなら、レールの長さに合わせて広範囲のエリアを設定可能で、確実な検知が可能です。

北陽電機では、クレーン安全対策に特化したRSCシリーズを提供しています。

★特徴
専用ブラケット付き → 設置が容易
角度調整可能（2種類） → 柔軟な設置対応

★オプション：制御BOX RSC-C
AC電源からDC電源への変換
リレー端子でa接点・b接点選択可能 → クレーン制御や警報装置との接続が簡単

従来のワンスポットセンサで課題がある場合、LiDARによる広範囲検知で安全性を大幅に向上できます。
クレーン周辺の安全対策には、ぜひLiDARの導入をご検討ください。

RSCシリーズの特徴・仕様・外形寸法を知りたい方は下記よりご確認ください！

『製品ページはこちら』

デモ機貸出にてお試し頂くことが可能ですので、お気軽にお問い合わせください！
また価格・納期のお問い合わせもこちらから可能となっております！

『お問い合わせフォームはこちら』

クレーンに関するコラムは他にもございますので、ぜひ一緒にご覧ください。

クレーンの安全対策、自動化はお済ですか？

クレーンの安全対策　衝突事故を未然に防ぐ方法