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EtherCATとは?リアルタイム制御と安全通信を両立する産業用プロトコルの選び方

はじめに :制御通信の進化と課題

製造現場のスマート化が進む中、制御通信には「高速性」「同期性」「安全性」が同時に求められるようになりました。従来のTCP/IPベースの通信では、リアルタイム性や安全制御の確保に限界があり、より高度な通信プロトコルの導入が進んでいます。その中でも注目されているのが「EtherCAT」です。

EtherCATの仕組みと特徴

EtherCAT(Ethernet for Control Automation Technology)は、イーサネットをベースにした産業用通信プロトコルで、以下のような特徴を持ちます。

 •オンザフライ通信:データが通過しながら処理されるため、μs単位の高速通信が可能
 •TCP/IP非依存:軽量でリアルタイム性に優れた通信構造
 •ESC(EtherCAT Slave Controller)による同期制御:複数デバイス間で高精度なタイミング制御が可能

これにより、モーション制御やセンサー同期など、精密な制御が求められる現場での導入が進んでいます。

Safety over EtherCAT(FSoE)とは

EtherCATの拡張仕様である「Safety over EtherCAT(FSoE)」は、安全通信をEtherCATネットワーク上で実現するためのプロトコルです。主な特徴は以下の通りです

 •SIL3対応:国際安全規格IEC 61508に準拠した高信頼性
 •同一ネットワーク上で安全通信と通常通信を共存
 •専用ハードウェア不要で、ESC上で安全制御を実現可能

FSoEにより、セーフティ機器の配線や構成がシンプルになり、設計・保守の効率化にも貢献します。

他プロトコルとの比較

産業用安全通信プロトコルの比較
項目 EtherCAT + FSoE PROFINET + PROFIsafe Ethernet/IP + CIP Safety
通信速度 ◎(μs単位) ○(ms単位) △(ms単位)
安全通信統合 ◎(構成が単純) ○(分離構成も多い) △(構成が複雑)
実装難易度 中(ESC+FSoE設定) 高(専用ツール必要) 高(設定項目が多い)

導入事例:安全エリア監視と自律搬送機

EtherCAT + FSoEは、以下のような現場で活用されています

 •工場内の危険エリア監視:セーフティレーザスキャナによる人検知と停止制御
 •自律搬送ロボット(AMR):LiDARによる環境認識とFSoEによる安全制御の統合

北陽電機製品のご紹介

北陽電機では、EtherCAT対応製品に加え、Safety over EtherCAT対応のセーフティレーザスキャナをラインアップしています。

UAM-05LECA-T301
  防護領域5m、270°の範囲を自由なエリア設定で検出するセーフティレーザスキャナ。
  ネットワーク上にある複数センサの一括管理を可能にします。
  複数のロボットの一括管理やAGVの速度情報のネットワーク共有に最適。
  安全規格認証機器。

まとめ

EtherCATは、リアルタイム制御と安全通信を両立できる次世代プロトコルです。特にFSoE対応製品を活用することで、設計の柔軟性と安全性を同時に確保できます。

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