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LiDARと超音波センサーの違いとは? 自律移動ロボット・設備監視における最適なセンサー選定

LiDAR(ライダー)と超音波センサー

LiDAR(ライダー)と超音波センサーは、どちらも距離検知を担う重要なセンシング技術ですが、測定原理・性能・用途が大きく異なります。
この記事では、産業用途で注目される両センサーの違いを技術的に徹底比較し、自律移動ロボットや設備監視における最適な選定ポイントを解説します。

LiDARとは?高精度3D認識を可能にする光センサー

LiDAR(Light Detection and Ranging)は、レーザー光を対象物に照射し、その反射時間を計測することで距離を算出するセンサーです。高分解能・広範囲・高速応答が特徴で、以下のような用途に活用されています。
 •自律移動ロボットのSLAM(自己位置推定と地図生成)
 •AGV(無人搬送車)の障害物回避
 •設備監視・安全領域の検知
 •産業用ロボットの空間認識
特に点群データによる3Dマッピングが可能なため、空間全体の把握が求められる場面で圧倒的な優位性を発揮します。

超音波センサーとは?近距離検知に強い低コストセンサー

超音波センサーは、人間の耳では聞こえない高周波の音波を対象物に照射し、その反射時間から距離を測定します。低価格・省電力・小型設計が可能で、以下のような用途に適しています。
 •近接障害物の検知(数cm〜数m)
 •狭所での安全領域検知
 •バッテリー駆動機器やIoTデバイスへの組込
 •自動ドアや駐車支援システム
ただし、音波は空気中で減衰しやすく、霧・風・騒音環境に弱いという特性があります。

技術比較|LiDARと超音波センサーの性能差

LiDARと超音波センサーの性能比較
比較項目 LiDAR(ライダー) 超音波センサー
測定原理 レーザー光の反射時間を計測(ToF方式) 超音波の反射時間を計測(ソナー方式)
測定距離 数十〜数百メートル 数センチ〜数メートル
分解能 高(0.125°など) 中(cm単位)
空間認識 点群データによる3Dマッピングが可能 単一方向の距離検知
環境耐性 暗所・屋外でも安定動作 音響ノイズ・風・温度に影響されやすい
サイズ・消費電力 中〜大型/やや高め 小型/低消費電力
コスト 高価格帯(数万円〜) 低価格帯(数百円〜)
主な用途 自律移動・空間認識・安全監視 近距離障害物検知・簡易距離測定

用途別の最適選定

•空間認識・精度重視 → LiDAR
•コスト・省電力重視 → 超音波センサー

北陽電機のLiDAR製品 産業用途に最適な測域センサー

北陽電機では、製造業・物流・ロボティクス分野に特化した高精度LiDARセンサーを展開。特に以下の製品は、ROS2対応・SLAM用途・安全制御など、現場ニーズに直結した機能を備えています。
おすすめするLiDAR

・YVT-35LXシリーズ
3次元測域センサ(3D LiDAR)距離35m(最大)、水平210°、垂直40°の範囲を3次元計測するレーザスキャナ。
YVT-35LX-F0/FK
独自の走査方法により縦方向の抜けが少なく、2590点(最大518000点)の豊富な点群データを出力。IMUやPPS入力など便利な機能も搭載。ロボットやAGV(無人搬送台車)の環境認識(SLAM)用途に。ROS対応。


・YLMシリーズ
駆動部(メカ)を一切使用していないソリッドステート3D測域センサ(LiDAR)。
YLM
距離0.3~10m(反射率10%)、最大視野角110°(H)×80°(V)。視野角や解像度などのパラメータをソフトの設定次第でダイナミックに変更することが可能。AMR、フォークリフト、サービスロボット等のアプリケーションに最適です。ROS対応。


・UST-30LCシリーズ
距離30m、270°の範囲を計測する屋外用レーザスキャナ(2DLiDAR)。
UST
エリア設定タイプとデータ出力タイプを切替可能。マルチエコー対応で雨、霧などの分離又はフィルタが可能、屋外での環境認識(SLAM)、各種屋外計測、障害物検知がこれ一台で。ROS対応。


上記以外でも様々なラインアップをご用意しております。下記一覧からお選びください。

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